『ねぇ綱吉、明日桜を見に行こうか』

『桜・・・を、ですか?』

『うん。ちょうど満開で綺麗だよ』

『綺麗・・・・ですか?』

『うん。綱吉はきっと桜が似合うと思うんだ』

『・・・ごめんなさい』

『どうして謝るの、綱吉?』

『俺には、よく、分からないから・・・』

『・・・いいんだよ、綱吉』

『・・・えっ?』

『綱吉はそれでいいんだよ。』

『綱吉は分からないかもしれないが、ちゃんと僕を愛してくれてる。勿論僕も君を愛してるし何より大切だ。それでいいんだよ、綱吉』

『・・・・・・恭弥さん』

『なに、綱吉?』

『やっぱり、俺にはよく、わかりません』

『うん』

『でも、なんだか少し胸のあたりが温かくなってく気がします。』

『うん、それでいいんだ』

『それで、いつも恭弥さんといると、胸が温かくて、わくわくして、時々そわそわして、たまにチクッて痛くなったりもします』

『うん、綱吉、それがね・・・』

それがね、『愛する』って感情だよ。
 





桜が咲いたら泣きました













少しずつ少しずつ、知っていく。
『愛する』と云うことを。

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